大断面集成材の現場

大型施設に使われる大断面集成材。
大きなサイズや曲線が描けるなど、木肌の美しさとともにデザインの幅を広げる建築資材です。当社では、4人から8人のチームで製造しています。
今回はその製造の様子を代表して水谷さんに紹介していただきました。
水谷さん

集成材は木の板をつなげて長さを出して、その板を重ねて厚みを出します。
まずは、フィンガージョイントというつなげ方で、板をつないで長くし、その板を一枚一枚きれいに仕上ます。

そして重ねる面に接着剤をつけていきます。
ローラーの向こうにいる人が長い板を送り出しているのが見えますか?
ローラーを通ると接着剤が均一に塗られています。

まっすぐに並べられた鉄骨に沿って板を重ねていきます。
そして鉄骨の間からボルトを差込み、製品側は傷つけないようにあて木をしてナットで締め付けてプレスします。
   

この大きなナットを締めるのにつかう電動ドライバーも重量感のある工具でした。

仕上げのモルダー加工も一面だけをまず水平に削り、その面を底にして、4面モルダーで削って、完成サイズに仕上げます。
柱は角が直角に出てなんぼ!です。
  

曲線の場合は、まず、曲線となる部分の型を造ります。 物件によって、曲線は様々。
 

その型に合わせて鉄骨を溶接します。 毎回、溶接をし直します。以前の型の跡がわかりますでしょうか?

基本的な工程は、直線の時と同じですが、まっすぐな木を曲げるので、板を数人で持って合わせていきます。ボルトの締め付けも少しずつ、順番にも気をつけないと割れてしまいます。ちなみに締め付け時間は接着剤の種類で決まります。
   

曲線部分の場合、幅も大きいので一度に4面の仕上げモルダーがかけられる機械が通せません。
特にアールの部分は、最初からきれいな面のものを使います。
完成したものは大きくてとても重く、1枚で1トン近くなることもあるそうです。


集成材は木が重なり合うだけでなく、たくさんの人の力が重なりあってできているともいえます。
これからもチームワークで大断面集成材の現場を支えていきます。