製材の原料となる丸太。当社では主に東海エリアの市場へ仕入れに行きます。
仕入れの現場を黄瀬専務に紹介していただきました。

 専務:黄瀬


今回の市場は、地元三重県松阪市のウッドピア松阪。31,000坪の敷地があり、東海地区でも屈指の規模を誇る市場です。
これは丸太がずらりと並ぶ杉エリアです。材木が山になっていたり、1本づつだったりしながら、浜ごとに材木が並べられています。

まずは下見から。
木口(年輪の見える切り口部分)や、節、曲りなどを確認して目星をつけておきます。

時間になるとカランカランっとベルが鳴って、競り始めの位置に人が集まってきます。
「いちはち、いちはちどうだぁ」など、浜問屋(上の写真:赤い帽子の人)が 該当する丸太の前で リズム良く、単価をいいます。
買う人は声をだしたり、指で買値を示したりします。
浜問屋は周囲を見ながら、値段と買方を決定して(例えば「いちはちで423番さん」)、次の丸太へ移動していきます。同時に同行している浜問屋の方が木口に単価と買方の番号を書いていきます。
←写真は指で買値を示しているところ。
浜問屋に見える位置であるものの、わかりやすく、というよりも実にさりげない!しかし浜問屋もアイコンタクトや仕草など意思表示を見逃さずに声をかけていきます。そして買方はあらかじめ登録してある番号で呼ばれます。
(1)はい列番号  材木が置いてある場所を示す。市場内の番地。
(2)本数 同じような材木の場合セット売りにしてある。これは11本セット。
(3)買方番号 競り落とした買方番号。これは28番さん。
(4)単価 競り落とした金額。これは23,000円。材木の単価は1立方メートルあたりの値段。
(5)直径 丸太の太さ。偶数で表される。これは34cm。
出品されている丸太には、伝票(はい列番号、樹種、長さ、太さ、浜問屋名など)が貼ってあります。

競り落とされた丸太を見ながら、なにやらリモコン操作している方が。
浜問屋の方で、あらかじめ伝票データが登録してあるので、はい列番号を入力してデータを呼び出し、単価と買方番号入力していました。


これは桧エリア。市場によっては桧と杉が一緒になっているところもあるそうです。
 
製品市も同時開催。今回は月に1回の記念市なので出品量も多いらしく、最後の出品材まで競りは続きます。
仕入れた丸太は後日、配送してもらったり、トラックで引取となります。

製材の出発地点。品質を左右することとなる仕入れ。
黄瀬専務の長年の経験と知識によって培われてきた丸太を選別する厳しいまなざしと、いかに安く競り落とすかの判断力は、かけがえのない当社の財産です。

これからも仕入れの現場をささえていきます。